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「心理学は役に立たない」という漫画を
知っていますか?
なかなか興味を惹かれる題名ですよね。
もし心理学を学んでいるのだとしたら
「え?自分が今してる勉強って
役に立たないの?」
と思ってしまうかもしれません。
先に言っておくと、
そういうわけではないので
ご安心ください。
この漫画は経済学を学んでも
破産する人がいるように…
医学を学んでも
不健康な医者がいるように…
心理学を学んでも、
使い方を間違ってしまうと
恋愛や人間関係で失敗してしまう
ということを面白おかしく描いています。
試し読みをしてみたので、
少しだけ内容を紹介しますね。
恋愛テクニック!?吊り橋効果ってなに?
漫画では、吊り橋効果という
心理学のテクニックを学んだ男の子が
気になる女の子を誘って
ジェットコースターに乗る
妄想をしている場面が描かれています。
吊り橋効果は
吊り橋理論とも呼ばれていて、
カナダの心理学者の
ダットンとアロンによって
1974年に発表された学説です。
吊り橋のような危険なところや
恐怖や不安を煽られるような
場所で出会った人は、
お互いに恋愛感情を抱きやすい
という心理効果のことを
吊り橋効果と呼びます。
危険な場所で緊張して
ドキドキしていると、
「あれ?もしかしてこのドキドキは恋?」
と思ってしまうことがあるのです。
その結果、一緒にいた相手を
意識することになります。
面白いですよね。
吊り橋効果は
確かに効果がある時はある…と
私は考えています。
漫画の中の男の子は、
ジェットコースターに一緒に乗ろうと
気になる女の子を誘いました。
しかし遊園地に行くこと自体を
断られてしまいました。
「遊園地?イヤ」の一言に沈む男の子。
男の子がその後放った言葉が
「そもそも遊園地に行ってくれるなら
その時点で好かれていると
思うんだよね」
でした。
この場面に、私は思わず
「それだ~」と思いました。
吊り橋効果は、
「一緒にいることが多い相手」に
効果が一定数あると
検証されたものです。
ぽっと出の人に
「一緒に遊園地行って
ジェットコースター乗ろうよ!」
と言われても、
行く人はいないと思います。
あと「一定数あると検証された」
というところに注目してください。
そうです。
全ての人に
当てはまるわけではないのです。
この吊り橋効果、使い方を間違えると
気になっている相手との
距離が縮まるどころか
遠のいてしまいます。
相手との関係性を客観視して
「いける!」と思った時に
使ってみてください。
気になったらぜひ読んでみて!
さて、「心理学は役に立たない」
という漫画から、
吊り橋効果を抜粋して
話してきましたが、どうでしたか?
この漫画の登場人物の猫株鈴は
カウンセリング科という学科を
受け持っています。
彼女がそれぞれの星座に分かれた
13人のクラスメイト達に
手を焼くドタバタコメディです。
くすっと笑って賢くなれる
心理学術が漫画のあちこちに
散りばめられています。
ですが心理学が全ての物事に
通用するとは描いていません。
この漫画で言われているのは
心理学で得た知識が、
必ずしも役に立つとは
限らないということです。
心理学は統計ですから、
このパターンが多いというだけです。
全ての人がそのパターンに
当てはまるというわけではないのです。
「あの人とめちゃくちゃ目が合うから
きっとあの人は自分のことが
好きなんだ。」
「心理学でそんなふうに勉強したし…」
と思っても、実際そのパターンに
当てはまらないこともあります。
寝癖がついてたから
気になって見てただけ
ということもあるのです。
1番危ないのは、心理学を
全て信じ込んでしまうことです。
人間の行動や心は複雑で、
理解し難いことも多いです。
心理学はあくまで統計で、
勉強しただけで全ての人のこころを
理解できるというわけではありません。
そのことを覚えておきましょう。